会長挨拶

日本脊椎関節炎学会 第32回学術集会
会長 森田 明理

(名古屋市立大学大学院医学研究科 加齢・環境皮膚科学)

「つなぐつながる診療」をテーマに、第32回日本脊椎関節炎学会学術大会は、第37回日本乾癬学会学術大会(2022年9月9日〜10日)と連続開催をいたします。そのため、会場は、乾癬学会にあわせて、かごしま県民交流センターになります。コロナ感染状況はまだ予測がつきませんが、現地に集まっていただけるような準備とさらに、ご都合や遠方で参加できない皆様のためにも、Web配信も予定しております(ハイブリッド開催)。

本学会は1989年10月に「日本AS研究会」として発足、1991年に第1回学術集会が開催され、2003年より「日本脊椎関節炎研究会」に改称、2010年から現在の日本脊椎関節炎学会となり現在に至っています。また、2016年からは、厚生労働科学研究費(難治性疾患等政策研究事業)「強直性脊椎炎に代表される脊椎関節炎の疫学調査・診断基準作成と診療ガイドライン策定を目指した大規模多施設研究班」(主任研究者 冨田哲也先生)が発足し、2020年に7月に本学会と共同編集を行なった「脊椎関節炎診療の手引き2020」が診断と治療社より出版され、さらに掌蹠膿疱症性骨関節炎診療の手引きの発刊も予定されています。

さて、テーマである「つなぐつながる診療」は、脊椎関節炎をめぐる他科との診療連携は言うまでもなく、それぞれの診療科からの疾患への診断・治療へのアプローチを理解することで、レベルの高い診療につながることと思います。脊椎関節炎にかかわる疾患ドメインをいつもバラバラに診療するのではなく、総合的に診療できるようになることも必要で、その結果、十分な連携を取ることができると思います。とても、専門性の高い領域であり、簡単には理解できない疾患を紐解き、最良の治療を提供することも、私たちの大きな力になると思います。乾癬学会との共同シンポジウムはもちろんのこと、基本的な学びとなる教育講演や、難治例・診断困難例の症例検討、さらには、SpA最新の研究や掌蹠膿疱症性骨関節炎のシンポジウムの開催など、皆さんと議論できるような場所を多数用意したいと思います。

是非、多くの皆様のご参加を期待しております。